めざましテレビ・やらせ問題について

今日のめざましテレビにて、例のめざまし調査隊のやらせについてのお詫びがあった。そこで伝えられたのがめざまし調査隊の打ち切りだったのだが、これは非常に残念なことだ。やらせ、というか番組内では過剰演出という表現であったが、こうしたことの処分に際し、確かに正しく事実を伝えることと、今後の信用問題を考えると打ち切りというのは自浄作用として妥当な判断だとは思う。しかし、これを差し引いても今まで積み重ねてきたものを切る必要はないと思うのだ。
テレビ番組なんて多かれ少なかれ演出が施されている。演出をしていない番組を探す方が難しいくらいだ。また、テレビ局各社によって扱う内容は新聞と同様に偏っていることも知られているところだと思う。ちょうど今は選挙前なので、投票の準備も兼ねて報道内容を比べてみるといいかもしれない。前後関係を無視しても、都合の良い使いたい映像を使って番組が制作されているのが現状である。２次情報しか受け取れない我々としては、テレビからの情報はある程度の正確さしか持たないという心構えを持つ必要があろう。
問題のめざまし調査隊はバラエティ寄りの企画だ。不思議なものを紹介したり解明したりするのでそれなりの正確さは求められるが、バラエティでまず大事なのは視聴者を楽しませることだ。そもそもの正確さが疑わしいのに、ちょっと知人を使ってそれっぽく映像を作ったとして、どれほどの影響があるのだろうか。いささか甘い判断かもしれないが、真実と照らし合わせて大勢に影響がないなら、それでよいと思う。例えば、タレント事務所に所属してる人が一般人を装って出演している番組なんて多々あるわけで、明らかに制作側の仕込みであるのは明白なのだが、しかし問題なく放送を続けている。この両者でどう違うのか、我々視聴者には明確な差が分からない。
さらに信用問題を考えると、腐ったみかんの法則じゃないけれどフジテレビのすべての番組の内容が疑わしくなるはずで、看板番組の１コーナーとはいえここだけ打ち切ってもそれではトカゲの尻尾切りである。内部で関係者を処分したとはいえ視聴者にはなんら影響はないわけで、コーナーを打ち切るというなら局全体で放送休止くらいのことをしないと視聴者に対して責任を取ったとは言えないと思うのだ。極端な話だがそうやって反省して一から出直すというのなら分かりやすい。
めざまし調査隊は個人的に好きなコーナーであった。迷走地図とか、名前は失念したが今で言うトリビアの種みたいなコーナーなど、老若男女誰もが興味を持ったことのある事柄を面白く紹介していた。それなりに歴史もある。もっと言うとリポーターのお姉さん２人がかわいかった。彼女らはどうなるのだろう？実はここが一番大事なポイントなわけだがｗ
とりあえずここでどうわめこうが、ひとまず打ち切りという決定は下されてしまった。しかし何でもいいから今までのものを引き継ぐ形でコーナーを立ち上げてほしい。毎週コーナーを楽しみしていた視聴者の心の穴を埋める責任も、またテレビ局にあるのだ。