末廣ラーメン本舗

9月4日に大久保に開店した新規店。本店は秋田にあり、京都の新福菜館から伝授してもらったラーメンらしい。
住所:新宿区百人町1-23-22 地図 
大久保駅南口の右手にある斜めに伸びた小道を入ってすぐ。以前六白三平ラーメンがあった場所。
営業時間は当面の間は11時〜24時、近日中に24時間営業とのこと。
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食べたのは肉中華そばと焼き飯小(生玉)のセット、¥980。すこし詳細にレポを書いてみます。

店の構造は以前ここにあった六白三平と変わらず。壁のいたるところに昭和40年代前後の看板やポスターがたくさん飾ってあった。食券機の横の棚には懐かしのおもちゃがたくさん置かれていて、流れる音楽は昭和のヒット曲という、レトロを演出してみました感満載の店作り。

出てきたラーメンは小さめの丼に肉がどっさり。

しかしそれ以外に具はない。 ねぎは、カウンターにどっさりと刻んだねぎが盛られた丼があって、そこから好きなだけ入れるシステム。かけ中華そばというのもあるけど、店の人が言うようにこれはスープと麺だけだと思う。 別個のトッピングにはメンマ、味玉などがあるようだった。 スープはしょう油の真っ黒いもの。見た目ほどしょっぱくはなく、しょう油独特の風味もそこそこに殺してあるが、コクというか苦味はかなり残っている。出汁は肉中心と思われ油はそれほど浮いておらず、それと隠し味に酢が入ってるかもしれない。例えるなら、中華料理屋で丼ものとか定食を頼んだときについてくるスープによくある味。 あっさり目の味わいといえなくはないが、なんにせよしょう油が濃いから好みは2分するだろうし、これを飲み干すというのは難しいと思う。

麺は中太ストレートで、しっかりスープの色に染まっていた。 加水率が低いのか歯ごたえもなかなかだったけれど、のびを感じないそのままの勢いで麺を食いきってしまったのは 量が少なめだからか。最後は肉ばっかりが残って仕方なかった。 その肉だけど、長く煮込んだ豚肉をを薄切りにしたもので味は薄めに付いてる程度。程よく脂身が混じり、やわらかい触感だった。これは薄切りのせいもあるかもしれない。まあまあいけた。

次にセットで付いてきた焼きめし生玉。

生玉といっても卵の黄身のことで、それが焼き飯の真ん中に作ったくぼみに落としてあった。新福菜館の焼き飯というのは絶品らしいのだが、ここで出てきた焼き飯というのもラーメン同様、しょう油の真っ黒な色をしていて、具はオーソドックスに卵、チャーシューが入っているが焦げたところや鍋にこびり付いたところもたくさん混じってるのか、なんだか失敗作のような見た目であった。そのせいか、味もそんな感じに思えてしまった。決してまずくないし、こういう味付けは嫌いじゃないけど、少なくともこの焼き飯に関しては絶品というには無理がある。

さらに、デザートに「懐かしのアイスクリン」というのを頼んでみたが、これにはがっかりした。「懐かしの」という名前にだまされた。コンビニでよく売ってる雪見大福(2個入り、¥100)一個分の容器を2回り程度小さくしたようなプラスチックの容器に、これまた雪見大福によく似た味の 少しふわふわした食感のアイスクリームが入ってるのみ。アイスの容器の周りの出っ張りを小さいグラスのふちに引っ掛ける形で出されるのだが、この程度で見た目を繕った気でいるのか? この量、この味で350円はぼったくりと言い切れる。

夜、人通りはそこそこあるものの、後にも先にも客は私一人。 開店一週間も経たないのに悲しいことに早くも魔の物件の効果が出てきたようだ。麺を食わせる目的で客がかけ中華そばに550円出すようなら、この先生きのこっていくかもしれない。100円増しで肉が乗るがまずは基礎の麺とスープが受け入れられないことにはしょうがないし、そのくらいでないとこの先24時間営業というのは無理な気がする。スープは独特と言えるから今後どうなるか分からんが、やっていくのは難しそうというのが全体的な感想でした。
しかし、この大久保界隈は関西からの出店が多い。天下一品、第一旭、らーめん悟空にここ。そして以前は、現在七福家がある場所に籐兵があった。たまたま空き店舗があった以外にマーケティングの良い結果でもあるのかね?