女子アナとタレントの区別が付かない

つい先ほどのことなのだが、たまたまチャンネルを日テレに合わせていたら第2日本テレビなるものの宣伝生番組が始まった。いきなりの生放送ということで少し驚いて見入ってしまったのはあるのだがそれよりもまず、どアップで映っている女の子が気になった。画面に向かって右側にはあの懐かしき土屋Pが小さく映り、それと同様に左側にはよく知らない人が、そしてほぼ画面を占領する形でかわいい娘が映っていたのだ。俺はすぐに反応してどこのアイドルだと思った矢先、テロップで「脊山麻理子」と出て、「ああ、エンパラナイトに出てた女子アナか、確かに見たことあるわ」と思い出すことはできたのだが、でもこんなにかわいかったっけな?と少し訝しげに番組を、というか脊山アナをずっと見ていてしまった。まあ、一般的に見て元はいいわけだし、髪形もエンパラナイトとは異なりアップにしていたので変わった印象を持っても不思議ではない。
最近の女子アナのタレント化はますます進んでいる。TBSの川田亜子といいフジの斉藤舞子といい、こいつらのポジションとかやらされていることは明らかに従来のアナウンサーという位置ではなく、局お抱えのタレントと言っても過言じゃないだろう。そして、この脊山アナ、実は昔はタレント活動をしてたらしい。
こんなものがあるようだ。HPを見ると今も更新されているらしい。
なるほど、こういう前身があって今があるわけか。俺が勘違いしたのもうなづける。アナウンサーって人に見られることも仕事のうちだから、こういう経験でもして意識を高めておかないと務まらないところはあるかもね。女性ならなおさらか。
ところで、最近はセントフォースに代表されるアナウンサー事務所に所属している方がアナウンサー・リポーターとして活躍していることが多くなり、仕事振りを見ていてもこちらの方がプロに見える。事務所から引っ張ってきた方がしっかりアナウンス出来るなら、そのうち女子アナとかいう枠はこういうのに取って代わられそうに思えるんだが、やっぱりそれはないんだろう。局の顔としての女子アナがなくなるとは思えない。
川田亜子にしろ斉藤舞子にしろ、キー局の女子アナという誰もが認めるブランド、バックボーンがあるから、あの大胆な立ち振る舞いが受け入れられるところがある。どこかのタレントがやつらと同じことをしてもただ滑稽なだけで終わるだろう。なんかバカにみえるけど実はすごいんだという2面性が無意識に作用して人を引き付けてしまうわけだ。
そして、こうした人たちは局の顔に確かになっている。彼女たちのイメージは置いておくとしても、とりあえず川田亜子はTBSにしか出ないし、川田亜子を見ればTBSが連想されてしまう人は多いと思う。これは大きなことだ。TBSはよくもああいうのを見つけ出してきたなと感心する次第である。
これらはアナウンサー事務所から出てきた人が出来ることではない。局ほどのブランド力が示せないことと、プロゆえに仕事が限定されてしまうところが理由だろうか。基本的にこの人たちが必要とし、また求められていることはアナウンス能力ただ一点である。バカっぽいことや面白いことをしてもらいたいならどこかからタレントを連れてくればいいだけの話だ。それでも、杉崎美香のように番組の顔になりアナウンサー以外の顔を見てみたいという人も出てくるのだが、番組を飛び出してそれ以上の影響力を示すのは難しい。
最近の女子アナの採用の仕方を見てても、伝えることと見られることの分業化はますます進んでいるように思える。まあ、きれいな人が見られるなら俺はそれでいいんですけどね。結局そこだよ、そこ。